グルメだけじゃない!アメリカをもっと感じる「ドブ板通り」の歩き方
「YOKOSUKA軍港めぐり」や「猿島」観光の際に立ち寄りたいのが、横須賀の観光名所のひとつ「ドブ板通り」。
「ヨコスカネイビーバーガー」の名店や飲食店が多く店を構え、横須賀を堪能できるスポットとも言えるでしょう。
実はこの「ドブ板通り」は、食事を楽しむだけではもったいないほど魅力が満載。
今回の記事では、ドブ板通り商店街の方にお話を伺い、筆者が注目した〝もっとアメリカの雰囲気を感じる〟ポイントをお届けします。
※あくまでも取材をした内容であり諸説あります。
■取材協力:ドブ板通り商店街振興組合 副理事 川口泰弘さん
<INDEX>
・そもそも「ドブ板通り」とは?
・アメリカを感じる街並み
・これを知れば「ドブ板」ツウ!
・ドブ板通りをもっと楽しんで
そもそも「ドブ板通り」とは?
一度聞いたら忘れられない、インパクトの強いこの名前。
実は「ドブ板通り」という地図上の地名はなく、京浜急行線・汐入駅から米軍基地のエリアに位置する商店街をそう呼んでいます。
かつてこの商店街の道の真ん中には、排水溝(ドブ川)が流れていたそう。
明治期の後半のころ、当時の帝国海軍から鉄板を提供してもらいそのドブ川に蓋をしたことから、「ドブ板通り」と呼ばれるようになったと言われています。
参考:ドブ板通り商店街HP
アメリカを感じる街並み
ドブ板通りはアメリカ人向けに営業しているお店も多く、さらに多くの外国人が街を歩いている事から、異国情緒を堪能できるエリア。
歩くのがもっと楽しくなるポイントをご紹介します。
≪お店の看板≫
米軍基地のゲート前には、アメリカ人向けの飲食店をはじめ、自動車ディーラーや不動産屋などが多数。
英語で目立つように書かれた看板や、めずらしい店構えを見ることができます。
この写真だけを見ると、「ここは本当に日本?」と錯覚するほど。
ドブ板では、こうした景観からも異文化を感じることができるのです。
≪点在する2つのタワー≫
ドブ板通りを歩いていると、アメリカを感じるモチーフが目に入ってきます。
アメリカの大都市・ニューヨークに存在する「ロックフェラーセンター」と「エンパイアステートビル」。
この大きな2つのビルが、このドブ板通りにもあるのです。
というのも、建てられているのは街路樹の高さくらいのモニュメント。
実はこれらは、ドブ板通りをアメリカンストリートとして再整備した1991年に、シンボルタワーとして設置されたそう。
ドブ板エリア内に数か所あるこのタワー。どこかアメリカらしい雰囲気が漂います。
≪夜に表情が変わるドブ板≫
夜にドブ板通りを歩くと、またその異なる表情に魅せられます。
すっかり日の落ちた通りで鮮やかに光を放つネオン。
店から漏れ出る洋楽のメロディ。
どこからともなく聞こえてくる英語……。
この通りを歩くだけで、遠い海の向こうのアメリカがずっと身近に感じるのです。
これを知れば「ドブ板」ツウ!
近隣の商業施設「コースかベイサイドストアーズ」側からドブ板通りを眺めると、「HONCH」と書かれている看板が目に入ってきます。
ところが、「HONCH」というお店があるわけではありません。
この「HONCH」というのは、米兵たちがドブ板通りの事を呼ぶ通称。
ドブ板通りの地図上の名前「本町(ほんちょう)」をアメリカ人が言いやすくなった形が「HONCH(ホンチ)」なのだそう。
米兵たちがバーに立ち寄ったり食事を楽しんだりするこのエリアは、彼らの間では「ドブ板通り」ではなく「HONCH(ホンチ)」と呼ばれているそうです。
≪ストリートフラッグとマンホールにも注目≫
戦後すぐのころに米兵向けのお土産物として親しまれ、その名が全国的に浸透した横須賀名物「スカジャン」。
ドブ板通り商店街を歩くと、この「スカジャン」をモチーフにしたストリートフラッグが目に入ります。
そしてストリートフラッグと同じデザインのマンホールの蓋が、ドブ板通りにあるというのです。
設置されているのは1か所のみ。ヒントは「HONCH」の近くです。
さらにフラッグとマンホールの蓋と同じデザインの「スカジャン」を、ドブ板通り内にある「ドブ板ステーション」で見ることができます。
戦後、基地の門前町で親しまれた「スカジャン」の歴史の一片を感じられるでしょう。
ドブ板通りをもっと楽しんで
今回だけでは紹介しきれなかったほど、ドブ板通りの魅力は盛りだくさん。
グルメだけでなく、歩くだけでもドブ板通りと横須賀の魅力を体感できるので、
「YOKOSUKA軍港めぐり」や「猿島」観光をした際は、「ドブ板通り」にも足を運んでみてはいかがでしょうか?
この記事を書いた人
編集・ライター
臼井 遥比
地域WEBマガジンのリポーターを経験後、文具の専門新聞・WEBサイトで取材や執筆を行っています。
主な活動テーマは、「モノ」や「暮らし」。